12月3日

何かがおかしい強風の日。仕事の一時帰宅中、坂道で脇から車がやって来た。
自転車のハンドルを切る、避けきれん! 投げ出された!

最初に取った行動は、両手を突き出すことだった。それは顔面、ひいては頭部を守る為の防衛行動。
だが、投げ出された勢いはそれだけでは止まらなかった。眼前にコンクリートの坂が迫る。
窮地を救ったのは、干支が一回りするほどの時間を遡る頃、嫌というほどに身につけられた、柔道の受身。
右腕を道として接地、止まらない勢いを逆に利用して肩へ抜けさせ、そして背中へと至る。
大丈夫だ、怪我は無い。ぶつかった箇所がほんのり痛むが問題は無い。
ズボンについた泥を軽く、しかし強く2度ほど払い、すぐに自転車を持ち上げた。
自動車の運転手に小さく一礼をし、また降りていったのだ。

……とまぁ、こんな事がありました。大ピンチでした。
で、坂を降りきった所でズボンに血がついてるのを発見、出所を探す。右手中指の第2関節から大出血。
しばらく止まりませんでした。
右膝もぶつけたけど、外傷無し。比較的軽症のままその日の深夜に仕事の続きへ。